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中国・客家円楼

バスが動き始めるまで・・・

  • データ
    1998年8月13〜17日

    2月頃、旅の本「旅行人」のバック・ナンバ−を買ったら、
    気になっていた風景写真が富永さんのマップと共にあり客家円楼(はっかえんろう)
    =(永定土楼)、その風景に入りたいと思っていた。

    そ、です。
    中国に行ったのだ。
    中国初体験!!!
    4泊5日でちょっと短い。
    ニーハオ、シェイシェ、ツァイツェンしか言えなかったけど、
    なんとかなった。あ、すこし筆談ね。

    関西空港からの直行便が7月から就航、アモイである。
    乗客は7〜80人ぐらいか、盆休みというのにがらがらだった。
    下を見ると海が茶色に汚れていると思ったのは間違いで、河口だった。
    おりしもの長雨の影響か。
    3時間半だったかな、あっという間に着いた。
    空港は、近代的できれいである。
    全日空のカウンターの右手に両替所があった。
    日本の旅人と一緒に街に入ろうと思った(割勘で)がいない。
    アジアでありがちらしい客引きも全くいないのでなんだか力がぬけた。
    本当は、空港からタクシーをとばして、客家円楼に直行し、
    帰りはバスでのんびりとと思っていたが、タクシーのおにーさんはしらないようだったし、
    遠いのでいやがってた様に見えた。で、アモイ泊となる。

    フェリー乗り場前の旅行社は、若い人ばかりで、親切だった。
    あたしよりはるかにうまく英語を話す女の人がいてバス・ターミナルまで連れて行ってくれた!
    おお、やはり英語は共通語になりかけている!いいのか、悪いのか・・・・・

    アモイのバス乗り場は2ヵ所。
    距離や料金表を貼り出してある。距離などは控えておくとタクシーに乗るときに料金の
    目安にある程度なる。
    行き先は湖坑。直行便が朝一にあるようだが、それに
    遅れても、乗り継いだり途中下車したりすればちゃんと行ける。
    位置関係を把握してしていれば、というより地図があればそれを見せればなんとかなる。
    全部タクシーなんていうのはなんだかいやだった。
    アモイからショウシュウまでバスで2時間半前後。
    ショウシュウからタクシーで4時間前後。(片道350元は多すぎた様に思う)
    2時発のバスがあったようだ。バスでも4〜5時間。(30元)

    道は最悪だった。舗装のされていない山道ならまだ良いのだが、
    舗装のためとおもわれる割石を敷き詰めてあるのだ。
    それも、粗い石なのでとんがっていて、でこぼこ!
    それでも車はすすむ。早く着いてくれ、宿を早く決めたいのだ。
    おお〜見えてきたぞ。あれは方楼(四角の土楼)ああああ!客家円楼だ!
    湖坑はまだか!いくつかの円楼を通りすぎやっと到着!

    そして

    「よしむら最大の危機」
    タクシー代を払うときごそごそしたのが原因か・・・
    パスポートが、な・い〜!!!!!
    タクシーを下りるときは座席の周りを必ず確認しているのに
    貴重品袋に手応えがない!
    何回確かめても、ウエスト・ポーチにも入ってない!
    ああ、ああ、ついに来たか・・・
    振り返るとタクシーは土煙をあげて見えなくなった。
    あたしは、走った。無理と思ったが、あたしは走った。
    ・・・・・・・・・・・・・ 想像してちょうだい・・・(笑うぞ〜)
    百何キロも離れた街のタクシーだからもう、いまは探せない。
    車のナンバーは控えてあったから、帰りにその街で探して、
    とりあえず土楼を見てからにしよう。
    ああ、でも大使館なんて知らんぞ〜。
    とぼとぼと、湖坑の村のメインストリートを歩く。
    皆が、見ているのが解る。
    あそこで下りたんだよなぁ。

    その時、あたしを待っている奴がいた。
    「何やってんだよぉ!早く来い。どこかへ行っちまうぞぉ」
    そう、つぶやいていたかどうかはわからないが。

    あたしは、パスポートにはカバーをしている。
    今回は、リコンファーム先のコピーしたものだ。
    そこらに落ちていてもただの「ごみ」にしか見えない。
    あたしのパスポートもあんな風な「ごみ」なんだよなぁ〜・・・・
    「???・・・!!!」

    「あっ、あれは・・・」
    「やっと気付いたか、このおっちょこちょい!」
    あたしを待っていた奴は、ごみの中に混じってごみにしか見えなかった
    大切な大切なパスポートだった。
    10分足らずの出来事だったが汗と疲れがどっと出たのはいうまでもない。
    「ごめんね、ほったらかしにして・・・」

    こうして、パスポート紛失騒動は終わったのだ。
    宿は、橋を渡ってすぐの所。20元。
    浴室は1階のトイレの中。(150センチ位の高さの板で囲ってある)
    水道の栓をひねってバケツに水をためてかぶるのだが、水はちょろちょろとしかでない。
    シャンプーや洗濯は根性がいる。
    夏の海の家状態。夜になると灯りがないので早めに入らないと不便。
    部屋は3階の1室で共同トイレはあった。
    洋式水洗トイレの形はしていたがバケツに水を溜めて流す。
    その水も出たりでなかったり。掃除は1年はしていないと思われた。
    晩ご飯にあっさりした肉のはいったスープがでた。うまい。
    しかし、今思うとあれは、蛙だった気がする。

    一番上の階というのは暑い。
    部屋のドアを開け放して風通しをよくして寝る。
    本能的に安全であるのが解る宿だった。

    夜、散歩する。灯りのないところに行くと星が美しい。
    星はビュンビュン流れるし、人工衛星ののんびりした動きも愉快。
    街灯はあるけれど、懐中電灯は必携。
    北斗七星もなんだか懐かしい。

    観光化されている土楼はほん一部。
    快適そうな部屋が並んでいる。
    土と木というのが心に優しく、懐かしい。 一部壊れたままの土楼もあった。
    承啓楼(入り口手前の路上で若いおねーさんが、入楼券を25元で販売)
    のみに土産売り場があった。他にはないので欲しいものがあれば、
    迷わずに買ったほうがいい。
    ここで、初渓の3つ並んだ円楼の写真を見てしまい、
    この目で見なければという気にさせられたのだ。

    バイク・タクシーをよく知らなくて、中国って男女交際が結構オープンだなぁと思っていた。
    笑わないでよ、そう思っている人って、他にもいるんじゃないのかなぁ。

    あたしは、若くて可愛いにーちゃんの後ろに乗って、初渓に行った。
    大通り(?)で値段の交渉していると20人位見物人が集まってきた。
    ねばって、湖坑から初渓、往復50元。高いのか安いのかは解らない。
    でも、あの山道は大変だと思った。片道1時間半前後かかる。道もあちこちで聞きながら走る。
    初渓まで行く人は、あまりいないのだろう。
    ほんとうに山奥と言う感じがした。途中の棚田や、山あいの風景は、本当に素敵だったが、
    夕暮れが迫り楽しむ余裕がなかったのが、くやし〜!

    峠の道はスリル満点!(1000m位の山)
    よく無事で帰ってこれたと思う。
    野良仕事を終えて帰る村人には裸足の人もいた。
    その人を追い越して何キロも民家はみんか(しゃれ)った。
    この村か、今度こそと思いながら、目的の初渓の円楼を目にした時、陽は落ちていた。
    左手の山によじ登って写真を撮る
    これが、初渓楼の正しい写真の撮り方。しかし、暗かったのでブレた。くすん・・・
    もっと上に行けばいいアングルで撮れるとも思ったが、
    暗くなりかけた山道を上るのは危ない気がした。
    いい写真は絵葉書の表紙にあるから、無理に撮らなくてもいい、
    とちょっと自分に言い聞かせて帰路についた。

    フラッシュをたけば、暗く撮れるし、ノー・フラッシュだと明るく撮れるのだが、
    ブレるのだ。 もっと、早い時間に行けば良かったのだが、なんだかボラレそうで、
    それがいやで行かないと決め昼寝をしてしまった。
    目覚めて、あぁ、ぼられてもいいから行こう!
    という気になり通りにバイクを探しに出たって訳だ。

    早朝、宿の下を見下ろすとバスが1台留まっていた。
    あー、ぼろいバスやなぁ・・・
    その時は、そのバスに乗るなんて思ってもみなかった。
    7時前、あたしはそのぼろいバスに乗って、チャンチョウへと向かったのだ。
    朝もやがかかった土楼の山村は幻想的で、棚田も土楼に負けず劣らず印象深いものだった。
    土楼にはあたり前のように人が住み、暮らしている。
    彼等には、特別なものではないのだ。
    バスから見た子どもの表情が、なんだか懐かしかった。
    また、この辺りは絵地図で見ると虎が棲息しているようだ。

    アモイの街で市場をうろつく。楽しい!
    木のごみ箱がロボットみたいでかわいかった。
    高菜漬や肉の薫製を買う。おいし〜!
    本屋さんもいい。大好きな地図を買う。地図っていいなぁ。
    ウィンドウズ関連本はあったが、Mac本はなかった。
    英会話のコーナーが広くとられていたりと一般市民と国との差を感じた。
    ファースト・フードの店が繁盛しているのが悲しかった。あたしは好きではない。
    それにアメリカが美国というのにはまいったね。

    関空とアモイ線、復路はガラガラで50人前後しか乗っていなかった。

    で、ただいまです。

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    *データ*

    バスなら、往復70元前後、時間は片道7〜8時間-------------------------

    アモイのバスターミナルは2ヵ所。
    ここの地図で位置関係をチェックすると便利。
    土楼の集落している地域の地図も併せて見て。
    ただし、この地図にも出ていない道はいくらもあるし、
    近いと思っても、山の向こうだったりして時間はかかると思って下さい。
    例えば承啓楼への道は載っていないがちゃんとある。距離や料金表を貼り出してある。
    距離などは控えておくとタクシーに乗るときに料金の目安にある程度なる。

    アモイ〜永定行き
    6:30、7:30、8:00、13:00、35元。里程223。
    (バスターミナルの時刻表を写真に撮ったものを書いてます)
    このバスは、龍(中国の略字で書かれている)岩経由ではないと思います。
    龍岩(北方向に行って、そこから南西に向かうと永定)だとちょっと遠回りになる。
    (龍岩を拠点にしなくても土楼の村にも全てとは言わないが宿はある)
    このバスは永定に向かってななめに山道をくねくねと走ります。
    ただし、工事中で悪路。
    永定便に乗れなくても、チャンチョウ(サンズイに章+州)行きがあり、乗り継ぐ事もできる。
    10:30、15:40、73里程、14元、2時間半前後。

    チャンチョウから、永定行き14:00があるようです。
    (タクシーに乗って走っている時に見かけた。早朝便もあると思う)

    旅行人の富永さんのマップがあるなら、よく解るのですが・・・
    湖坑で宿をとって動くのが効率いいかもしれない。

    アモイ〜湖坑行き、6:50、186里程、30元。
    しかし、この便があるかどうかは疑問。

    土楼が集まっている村は永定の3〜40里程、手前。
    チャンチョウから永定土楼の一番大きく、唯一土産物を販売している土楼
    「承啓楼」のある村(高頭)にはタクシーで4時間前後。
    (片道350元は多すぎた様に思うけど、よくわからない。
    運ちゃんは嬉しそうにしていた)。バスでも4〜5時間。(30元) 観光用の土楼を観るのに入村料25元。
    ここで売っている絵葉書のカバー写真の土楼、初渓楼を観に行った。
    すごい山奥で、 あたしが泊まった湖坑の村から、バイクタクシーで片道1時間20分前後。
    値段交渉が下手で筆談していると人が沢山集まってきた。
    往復で皆は100とか80とか言うんだけれど、50元で。
    初渓に着いたら、道左の山に登って、3棟続いている円楼を見下ろして観て!
    ただし、お墓もあるので、注意してね。

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